Dialysis & Nephrology

慢性腎臓病から透析管理まで、
腎臓のトータルケアを。

CKDが進行し末期腎不全に至った場合の腎代替療法から、透析開始後のQOL維持まで。循環器・糖尿病内科との密な連携のもと、包括的な腎臓医療を提供します。

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担当医師からのメッセージ

慢性腎臓病(CKD)は国内約1,500万人以上が罹患する非常に頻度の高い疾患です。当科では血液透析(HD)・腹膜透析(PD)の両モダリティに対応し、患者さんひとりひとりのライフスタイルに合わせた「最善の腎代替療法」を共に選択します。

透析療法は「始まり」ではなく、その後の生活の質(QOL)をいかに高く保つかが本来の目標です。最新のガイドラインに基づいた包括的な管理を行います。

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慢性腎臓病(CKD)とは

CKDは「腎臓の構造的・機能的な異常が3ヶ月以上持続する状態」と定義されます(KDIGO 2024)。主な原因は糖尿病性腎症・高血圧性腎硬化症・慢性糸球体腎炎です。早期段階での生活習慣改善・薬物療法により、末期腎不全への進展を大幅に抑制できます。

ステージ(eGFR)主な対応
G1(≥90)正常または高値危険因子の是正、蛋白尿評価
G2(60〜89)軽度低下生活習慣指導、定期フォロー
G3a(45〜59)合併症評価・管理、腎内科紹介検討
G3b(30〜44)腎代替療法準備教育の開始
G4(15〜29)高度低下シャント造設時期の検討、透析準備
G5(<15)末期腎不全腎代替療法の開始

※ KDIGO 2024 / 日本腎臓学会CKD診療ガイドライン2023に準拠

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腎代替療法の選択肢

末期腎不全に至った場合、血液透析・腹膜透析・腎移植の3つが選択肢です。当院では「腎代替療法選択外来(SDM)」を実施しています。

血液透析(HD)

週3回、1回4時間程度の通院透析。血液を体外循環させ、ダイアライザーで老廃物・過剰水分を除去します。

腹膜透析(PD)

自宅で透析液を交換する方法。就労・通学を続けながら透析を継続できます。近隣医療機関と連携してサポート。

保存期腎不全管理

透析開始前から、食事管理・SGLT2阻害薬・RAA系阻害薬等による腎保護療法を積極的に行います。

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当院の血液透析管理

日本透析医学会「血液透析患者における心血管合併症の評価と治療に関するガイドライン(2022年改訂)」に基づいた透析管理を実施しています。

透析量・透析条件の最適化

透析の充足度(Kt/V)を定期的に測定し、推奨値(1.4以上)を維持。オンラインHDFにも対応し、より高い溶質除去効率と生命予後の改善を目指します。

バスキュラーアクセス管理

シャント血流の定期的な超音波評価(シャントエコー)を実施し、狭窄・閉塞を早期発見。必要に応じて連携機関でのPTAへ速やかに橋渡しします。

透析患者の合併症管理

合併症管理のポイント
心血管疾患(CVD)透析患者の死因第1位。血圧・体液管理、定期的な心エコー・心電図評価を実施
腎性貧血ESA・HIF-PH阻害薬で目標Hb 10〜12 g/dL維持。鉄欠乏の補充も並行
CKD-MBDCa・P・PTH・FGF-23を定期測定。リン吸着薬・活性型VD・シナカルセト等を組み合わせ
栄養障害・サルコペニアnPCR・Alb指標に栄養評価。管理栄養士と連携した食事指導
感染症シャント感染・カテーテル感染の予防と早期治療。ワクチン接種推奨
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受診のご案内

こんな方はご相談ください

健診でクレアチニン上昇を指摘された蛋白尿・血尿を指摘された糖尿病・高血圧で腎臓への影響が心配他院で透析が必要と言われた現在他院で透析中で転院を希望